ドイツ出身のソプラノ、ジモーネ・ケルメスは、バロックから古典期にかけての声楽曲において圧倒的な歌唱力を誇る歌手。速いフレーズでの音程感や節回し、装飾音の扱いのよさ。メロディの美しさを際立たせる唱法の妙。そして鮮やかで洗練された古楽器アンサンブルによく映える、エネルギーと存在感にあふれた歌声は、瞬く間に聴く者を魅了する力を持っている。特にヴィヴァルディやヘンデルのバロック・オペラからのアリアは、彼女の歌声を聴くのに最もふさわしい作品といえるだろう。