19世紀の終盤から20世紀の初頭にかけて『ラ・ボーエム』『トスカ』『蝶々夫人』『トゥーランドット』などの歴史的名作を世に放ったイタリアオペラの巨匠、ジャコモ・プッチーニ。彼は、メロディメーカーとしての類いまれな才能と、ドラマチックな音楽を生み出す本能的な感覚を持つ、偉大な作曲家だった。しかし彼の主なフィールドが歌劇場であったがために、オペラ作品以外の楽曲の影が薄くなっていることも否めない。このプレイリストでは弦楽四重奏による心に染みる小品「Crisantemi(菊の花)」をはじめ、ソロピアノや室内アンサンブル、オーケストラのために書かれた、オペラの名曲に匹敵する美しさを誇るプッチーニの隠れた名曲を堪能することができる。