はじめての フィリップ・ジャルスキー

フィリップ・ジャルスキーは1978年にフランスで生まれたカウンターテナー歌手。カウンターテナーとは、女声の音域に相当する高音を歌う男声パートのこと。教会音楽が確立されていく過程において、教会では女声がタブー視されたため男声の裏声が使われたことが背景にある。プレイリストにはバッハやヘンデルのほか、中世・ルネサンス期から古典時代にかけてのオペラ作品などが並ぶ。ジャルスキーの美しい歌声は弦楽アンサンブルともピアノの伴奏ともよく調和し、演劇的な要素にもシリアスな宗教作品にも柔軟に対応する。カウンターテナーのスターとして、このジャンルにあらためて光を当てる貴重な歌い手である。