アメリカの気鋭の作曲家、キャロライン・ショウは、庭の草花の手入れをするようにしてさまざまな音楽への愛情を育んでいるという。このプレイリストではそんなショウが、美と色彩と魔法にあふれた自身の音楽の庭へと、リスナーをいざなってくれる。
ショウは、『Well-Tempered Clavier, Book 2, Prelude and Fugue No. 12 in F Minor, BWV 881』の「Prelude」をいろいろな演奏家の音源で聴いていると明かす。「画家が何度も何度も同じ花を描くことと似ているかもしれません」と彼女は言う。ここではこの曲を、ピョートル・アンデルジェフスキによるシンプルかつ美しい演奏で聴ける。フィンランドの作曲家カイヤ・サーリアホの『Sept Papillons(7羽の蝶)』は、ショウが「初めて聴いてから数年間にわたってインスピレーションを受け続けた」作品だ。2023年の6月にサーリアホが亡くなった時、ショウは一日中彼女の曲を聴き続け、「庭に蝶がやってきてくれることを願っていた」という。そしてAmy Yang による「Partita No. 4 in D Major, BWV 828: V. Sarabande」についてショウはこう語る。「彼女は、ある瞬間(1分5秒のところ)に、まるで世界が静寂に包まれているかのような表現で曲を中断させます。これは、豆の芽が地上に顔を出すのを見ている時にぴったりなサウンドトラックなのです」