ピアニストが登場しても楽譜をめくるだけで、何も音を出さない衝撃的な作品 "4分33秒" が発表されたのは1952年のことだった。1912年ロサンゼルス生まれのジョン・ケージは1930年代から前衛的な作曲家として活躍した。1940年にはグランドピアノの弦にさまざまな物をはさんで音を変えたプリペアドピアノを考案。また禅などの東洋思想にも深い関心を持ち、偶然性を取り入れた音楽を追求するようになり、楽譜に書かれた音符を演奏家が自由に選ぶことが出来る作品として発表された。邦楽器にも関心を持ち、雅楽に使われる笙のための作品も書いている。