雪解け水が大地を潤し、土の中で虫たちがうごめき始め、クマが冬眠から目を覚ます。3月は生命の再生の季節だ。人間とて同じこと。人々は春の兆しとともに少しずつ活発になっていく。このプレイリストの序盤には、ジョルジュ・ビゼーによる『Carmen Suite No. 1』の間奏曲をはじめ、まるで冬の間に固くなっていた土が水分を含んで緩んでいく様子を描いたかのような穏やかで幸福感にあふれた楽曲が並んでいる。その後にはプロコフィエフ作曲『Symphony No. 1 in D Major, Op. 25 “Classical”』の第1楽章など、躍動感あふれる名曲が続き、中盤以降は、初夏のように暑くなったり、はたまた冬に戻ったかのように寒くなったりしながら、少しずつ暖かくなっていくこの時期の気候を、音楽で表現したようなプログラムとなっている。