ロジェ・ムラーロが、20世紀に生まれたピアノのための音楽の極めて優れた演奏者の一人であることは、多くの人が認めるところだ。ムラーロは1959年、ベネチア出身の両親の下フランスのリヨンで生まれ、パリ国立高等音楽院で学んだ。モーリス・ラヴェルとオリヴィエ・メシアンのソロピアノ曲全曲録音はいずれも高い評価を受けており、後者はムラーロの師匠でありメシアンの妻だったイヴォンヌ・ロリオの指導を仰ぎながらレコーディングされている。このプレイリストでは、複雑なメシアンの楽曲を明快な解釈をもって奏で、ラヴェルやドビュッシーの作品に新たな息吹を吹き込むムラーロの演奏を堪能できる他、リストやショパンの名曲を彼ならではの輝くようなピアニズムが存分に生かされた魅惑的な響きと共に味わえる。