クリアで硬質なイメージが強いソプラノと比べて、ベルベットのような滑らかさや、しっとりとした質感が特徴的なメゾソプラノ。その歌声はオペラの複雑なキャラクターを表現するのにうってつけのものとして、長い間作曲家たちに重宝されてきた。例えばメゾの役柄は、暗然たる秘密を抱えている、あるいは復讐に命を燃やしている、といった一筋縄ではいかない女性であることが多く、時には男装をして、役柄としては男性の場合と女性の場合がある、いわゆる“ズボン役”を演じることもある。またオラトリオや演奏会用の作品においてはソプラノとアルトの間の声域を担い、ソプラノ、アルト、テノール、バスからなる基本的な編成にぬくもりと豊かな質感を加味する。このプレイリストでは、オペラから宗教曲まで、さまざまなジャンルの名曲で、メゾソプラノの魅力をたっぷり楽しむことができる。