ブラジルは際立って豊かな音楽あふれる国だ。ショーロやサンバ、ボサノヴァをはじめとするこの国の多彩なポピュラーミュージックは、世界中の音楽ファンに親しまれ、愛されている。一方、ブラジルのクラシック音楽の歴史は16世紀の初頭にポルトガル人が到達したころ、つまりルネッサンスの時代にまでさかのぼることができる。それからというもの、ヨーロッパとは北大西洋と南大西洋によって大きく隔てられているブラジルのクラシック音楽は、独自の発展を遂げてきた。そして19世紀の終盤以降になると、ヨーロッパ各地の国民楽派と呼応するように、ブラジル発祥の多彩なリズムや旋律と、クラシックの様式を融合させた音楽を生み出す作曲家たちが現われる。その一人がリオ・デ・ジャネイロ出身のエイトル・ヴィラ=ロボスであり、彼の音楽は世界中で愛聴され、ブラジル内外の幅広いジャンルに大きな影響を与え続けている。このプレイリストでは、エキサイティングな音楽の国、ブラジルの魅惑的なクラシック音楽を、たっぷり楽しむことができる。