トゥーランドット

SC 91

『Turandot(トゥーランドット)』は、イタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニが書いた12のオペラの最後の作品であり、その約20年前に『Madama Butterfly(蝶々夫人)』で初めて探求した、東洋の主題に立ち返ったものでもある。物語は美しい容姿でありながらも残忍なキャラクターを持つ、中国の王女トゥーランドットを中心に展開されていく。この姫に求婚する者は彼女が提示する三つの謎を正確に解かなければならず、もしこの挑戦に失敗すれば首を切られ、殺されてしまうのだ。このオペラの中で最も有名な曲が「Nessun dorma(誰も寝てはならぬ)」であることに疑いの余地はない。このアリアは、ルチアーノ・パヴァロッティによる録音が1990年にイタリアで開催されたサッカーワールドカップのテーマ曲となったことで、決定的な知名度を獲得した。しかし、『トゥーランドット』には他にもパワフルな楽曲がいくつもある。その一つは、第2幕で主人公が歌うアリア「In questa reggia(この宮殿の中で)」であろう。そして、プッチーニによる豊かなメロディと華やかなオーケストレーションに彩られたこのオペラは、全体を通じて強烈な魅力を放っているといえる。一方、『トゥーランドット』は、拷問や殺人をサディスティックに描いた作品であるが故、批判にさらされることがままあり、結末も問題視されやすい。また、プッチーニはこのオペラを完成させる前に亡くなってしまったため、他の作曲家によってさまざまな補筆が行われてきたが、いまだに決定版とされるものはない。しかし、『トゥーランドット』の並外れた楽曲とエキゾチックなサウンドは、オーディエンスの心を揺さぶり続けている。

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