ヴァイオリン協奏曲 ニ長調

Op. 77

ブラームスは長年にわたって、若いころからの友人であり演奏のパートナーでもあったヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムのために協奏曲を作曲したいという思いを抱いていた。しかし実際に作曲に着手したのは1878年の夏で、この時ブラームスは45歳になっていた。初演は翌年の元日にライプツィヒで行われている。ブラームスは作曲家としても認められていたヨアヒムにこの『ヴァイオリン協奏曲 ニ長調』のスケッチに対する助言を求め、第1楽章のカデンツァも依頼した。この作品はヴァイオリンのために書かれたコンチェルトの中で、最も偉大かつ技術的要求が高いものの一つと認識されているが、19世紀に書かれた同じジャンルの作品と違うのは、ブラームスが従来の名人芸的な表現を避け、交響楽としての統一感を優先している点であろう。このコンセプトは冒頭からはっきりと表れており、第1楽章の幕開けでは管弦楽による長いパッセージが主要なテーマのすべてを披露する。そしてヴァイオリンがティンパニのロールに乗ってドラマチックに登場した後も、独奏楽器とオーケストラは対等な関係を保っていく。同様の手法は、非常にくつろいだ雰囲気の緩徐楽章にも引き継がれており、この楽章ではブラームスの最も美しいメロディのうちの一つが、木管楽器群の朗々とした伴奏をバックに、オーボエによって奏でられる形でスタートするのだ。第3楽章でのブラームスは、エネルギッシュなハンガリーのリズムと共にヨアヒムの母国に対するあふれるばかりの敬意を表現し、より開放的で生き生きとした雰囲気を醸し出している。

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