亡き王女のためのパヴァーヌ

M. 19、M. 19a

モーリス・ラヴェルのソロピアノ曲「Pavane pour une infante défunte(亡き王女のためのパヴァーヌ)」は、彼のキャリアにおいて最も早い時期に人気を博した楽曲であり、現在でもラヴェルの作品の中で「Boléro(ボレロ)」(1928年)に次ぐ知名度を誇る曲であるといっていいだろう。しかし作曲家自身は、フランスの先達であるシャブリエの影響があまりにも大きいとして、この曲について批判的な姿勢を取っている。作曲されたのは1899年、作曲家が20代半ばの時で、翌年に出版された。またラヴェルは1910年に管弦楽版も書いている。タイトルの“pavane”はかつて宮廷で行われた行列舞踏、そして“infante”はスペインの王女のことであり、“défunte”は“亡くなった”という意味だが、 ラヴェル自身は、この曲名と音楽そのものはほとんど関係がなく、単に“infante”と“défunte”が似通った韻を持っていることが気に入っていただけだと語っている。

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