Beethoven: Symphony No.9 In D Minor, Op.125 - "Choral" (Live)

オーケストラの情熱的な演奏、豊かなサウンドを伝える優れた録音、そしてクラウディオ・アバドの壮大な解釈が、このアルバムを永遠に受け継がれる決定的な『第九』の音源の一つにしている。この歴史的名曲に対するアバドのビジョンは、巨大な建築物のような並外れた強度と凝縮された表現の重みによって特徴づけられる第1楽章から、明確に提示されている。 これは単なる演奏ではなく生死を懸けた壮絶な闘いであり、アバドがそこに心血を注ぐことによって、ようやく命が勝利を収めるのだ。第2楽章「Molto vivace」には遊び心があり、緩徐楽章は優美に奏でられるが、終楽章には荘厳な合唱が登場し、最後には理想郷の姿がはっきりと見える。