アルバムの冒頭とラストには息をのむほど美しいバッハの編曲によるヴィヴァルディとマルチェッロの名曲が配置されている本作。その2曲の間には、現代の優れた作曲家たちの楽曲の緻密かつイマジネーションにあふれた演奏が揃っている。その演奏と選曲から感じ取れるのは、Anna Gourariが芸術における人と人とのつながりや互いの影響を探求していること。20世紀ロシアの詩人Joseph Brodskyの詩にインスピレーションを受けたシュニトケの「Five Aphorisms for Piano」や、友人たちに捧げられたリームの「Zwiesprache」が並ぶ。シチェドリンの「Diary - Seven Pieces for Piano」はGourariのために書かれた組曲で、言うまでもなく彼女は大きな愛情をもってこの作品を奏でている。インターリュード的に配されたカンチェリとペルトの楽曲もピュアで透明感にあふれ、美しい。素晴らしい演奏に応えるように録音も質の高いものとなっている。
ピアノ
作曲者