カナダのバイオリニストAngèle Dubeauと彼女が創設した弦楽オーケストラLa Pietàからなるドリームチームは、見事な編曲作品とオリジナル作品を織り交ぜつつ、知られざる映画音楽やミニマルミュージック、そしてポストクラシカルの感動的な名曲に高貴な芸術性を付加している。本作『Immersion』は、2018年の映画『Girl』のためにValentin Hadjadjが書いた壮麗なスコアが光る楽曲「Flying」や、2016年に公開された天才チェスプレイヤーのドキュメンタリーフィルム『Magnus』からのUno Helmerssonの手による高揚感あふれる楽曲「The Grandmaster Suite」などを収録。リスナーを暖かいブランケットで包み込むような音楽と共に、精神的安住の地や自身の感情との対話といったテーマを深く掘り下げるアルバムだ。また、フィリップ・グラスやオーラヴル・アルナルズ、ジョニー・グリーンウッドの楽曲、そして彩(あや)なすような響きを持つSteve Reichによるミニマルミュージックの金字塔「Duet」が、この非常に優れたアルバムをより華やかなものにしている。
ヴァイオリン
弦楽オーケストラ
作曲者