本作でスペインの作曲家Ramon Humetが描き出す精緻なコーラスによる美しいサウンドスケープは、まるで魂を癒す音楽の薬のよう。リスナーは彼のゆったりとしたコーラスのテクスチャに浸り、包み込まれ、そして一つ一つの楽章は私たちを内なる旅へと誘ってくれる。完璧なまでに整然としたパフォーマンスによるこのアルバムは、幽玄な響きのコーラスから浮かび上がるはかなげなソプラノが印象的な美しい子守歌「Close Your Eyes」で幕を開ける。女声のための「Descent to the Summit of the Soul」では、不協和音が屈折する光のように揺らめき、「Luminous Crumbs」では意外性のあるボーカルエフェクトとクロタル(小さなシンバルのような打楽器)を使ったサウンドが、輝く天空のイメージを表現している。最後のトラック「Alleluia」は感情が解き放たれたような雰囲気の曲で、ソフトな歌声が重なり織りなす力強いハーモニーと効果的な休符により、満ち足りた感覚を呼び起こす。