1910年に初演されたマックス・レーガーの『Piano Concerto in F Minor』は、どれほど優れたピアニストにとっても困難な楽曲だ。実際、レーガーは技術的にとてつもなく高いハードルを設けているが、独奏者の真価を問うのは、表面的な複雑さを切り抜けて作品の本質的な美にたどり着けるかどうかだろう。Joseph Moogはこの課題に最もふさわしいピアニストの一人だといえる。Moogは不可能なことはないと思わせるほどのテクニックを見せると同時に、レーガーのコンチェルトを歌心たっぷりに奏でる。スリリングなクライマックスが波のように次々と押し寄せるブラームス風の第1楽章、そして歴代のピアノ協奏曲の中でも最も美しい隠れた名曲である第2楽章Largoの魅力を存分に引き出している。『6 Intermezzos』も感動的で、Moogはこのソロピアノのための作品からオーケストラのような壮大さとショパン風のウィットを感じさせる演奏を披露している。