本アルバムに収録されたファニー メンデルスゾーンの楽曲は、偉大な弟フェリックス・メンデルスゾーンの影から一歩踏み出し、その魅力的で素晴らし音楽性を輝かせている。気鋭のオペラティックソプラノ、Chen Reissが個性豊かに歌い上げるドラマチックカンタータ「Infelice, Op. 94」や、エレガントかつ雰囲気たっぷりに奏でられている人気曲「The Hebrides Overture(フィンガルの洞窟)」など、フェリックスが設定したハードルは高い。だが一方で、ピアニスト/作曲家のTal-Haim Samnonが施した繊細なオーケストレーションによるファニーの10曲は、本作において大きなインパクトを与えている。彼女は詩の扱い方が非常に巧みで、心地よくたゆたうメロディは彼女とフェリックスが姉弟であることを証明するかのようだ。「Gondellied」は実にチャーミング、「Italien」は軽やかな足取りのワルツで、「Die frühen Gräber」(若死にの意)の悲しみは胸に迫る。ファニーのドラマチックな世界が展開される「Hero und Leander」は、うれしい発見に満ちたこのアルバムの印象的なフィナーレとなっている。
作曲者
指揮者
オーケストラ
ソプラノ