ベートーヴェンの生誕75年に当たる1845年、生まれ故郷のボンで、この大作曲家の銅像の除幕式が行われた。11歳の時にベートーヴェンにピアノ演奏を聴いてもらうという貴重な経験のあるフランツ・リストは、銅像建立のための多額の資金集めを行なった。そのリストをはじめ、本作に収録された楽曲は、いずれもこの活動を支援した作曲家たちの手によるものだ。イスラエル出身の新星ピアニストYoav Levanonが、17歳でレコーディングしたこの意欲的なアルバムで、リストとその他の作曲者たちにオマージュを捧げる。アルバムはリストの『Sonata in B Minor』でドラマチックに幕を開ける。ここでのLevanonは卓越した技術による大胆な演奏を繰り広げ、アルバムのエンディングを華やかに飾るもう一つのリストの作品、「La Campanella」では輝くような美しい音色を披露している。ベートーヴェンを思わせるシューマンの作品『Fantaisie in C Major』でのLevanonは、この荒々しい楽曲を情熱的に奏で、リスナーの胸を熱くする。また、ショパンの「Prelude in C-Sharp Minor」とメンデルスゾーンの「Variations serieuses in D Minor」は詩情豊かな間奏曲としての役割を果たしている。