ショパンは極端に内気な性格だったといわれ、人目を引くコンサートホールよりも、くつろいだ雰囲気のサロンで演奏することを好んだ。そんな事情も手伝い、これら2つのピアノ協奏曲の室内楽版は、オーケストラ版と同じく長きに渡り愛され続けている。そして、これらの室内楽版は、多くの点でオーケストラ版を上回っている。オーケストレーションが不得手だったショパンは、弦楽の分厚い層の中にピアノが埋もれてしまうきらいがある。しかし本作では、ショパンのきらめくようなピアノのフレーズが、自由に舞い上がるような旋律を持つ第1番、第2番の緩徐楽章において新鮮な輝きを放つ。ピアニストのEmmanuel Despaxはショパンの天才性を余すところなく、堂々たるパフォーマンスを披露。多様性を追求するユニークなオーケストラ、Chineke!のメンバーからなるクインテットは、レスポンスの良さと抑制の効いた魅惑的な演奏を聴かせてくれる。
作曲者
ピアノ
室内音楽アンサンブル