Danish String Quartetによる『Prism』シリーズの最終作目前となるアルバム。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の最後から2番目の『弦楽四重奏曲第15番イ短調作品132』と、メンデルスゾーンがベートーヴェンの死後数か月で作曲した、偉大な作曲家へのあからさまな敬愛の念が込められた『弦楽四重奏曲第2番イ短調作品13』を収録する。カルテットのみなぎる活力とエネルギー、柔軟性、そして冷静さを備えた演奏が聴きどころであり、コンサートホールReitstadel Neumarktの素晴らしい音響とともに力強く、時には不安感を引き出すような表現が楽しめる。バッハの小品「Fugue in G Minor(フーガ ト短調)」は、ベートーヴェンの5つの楽章からなる深淵な弦楽四重奏曲への完璧な序章の役割を担い、そのベートーヴェンの音楽表現が、若きメンデルスゾーンの強く深い歌心を感じさせる音楽創作に影響を与えたことが実感できる。
J. S. バッハ:The Well-Tempered Clavier, Book 1, BWV 846-869
Fugue in G Minor, BWV 861 (Arr. Förster for Strings)