時にエネルギッシュに、時に繊細に、この壮大なミサ曲に含まれる歓喜と痛切さを鮮やかに表現している。指揮者のラファエル・ピションと、オーケストラと合唱団から成るアンサンブル、ピグマリオンは、2022年にバッハの『マタイ受難曲』、2023年にモンテヴェルディの『聖母マリアの夕べの祈り』、2024年にモーツァルトの『レクイエム』の録音をリリースし、それぞれに高い評価を受けた。そして2025年の本作で取り上げたのは、バッハによる『ミサ曲 ロ短調 BWV232』だ。ドイツバロックの偉大な作曲家である彼が晩年に完成させたこの作品の大部分は、自身の過去の楽曲を引用したものであり、ここにはバッハがキャリアを通じて用いてきたさまざまなスタイルがちりばめられている。ピションとピグマリオンは、いわばバッハの集大成的な作品であるこのミサ曲の多彩な音世界を、名手ぞろいのオーケストラと合唱団の見事なコンビネーションによって絶妙かつドラマチックに描き出し、リスナーの心を揺さぶる。
作曲者
バス
Alto Vocals
アンサンブル
メゾソプラノ