ユーモアにあふれた楽曲から自然の本質的な力を探求する作品まで、現代の作曲家エロリン・ウォーレンが四半世紀にわたる期間に生み出してきた多彩で独創的な管弦楽曲をたっぷり楽しめる。1958年に中央アメリカのベリーズで生まれたウォーレンは、ニューヨークのDance Theatre of Harlemでダンサーとして活動した後、ケンブリッジ大学で作曲を学んだ。その後はイギリスを拠点に作曲家として活動し、国内外で高い評価を受けている。アルバムの冒頭を飾る2023年の作品『Dances for Orchestra』は、ジャズからクラシックまで、さまざまな音楽の要素をミックスしたカラフルで魅惑的な組曲だ。2019年の「THIS FRAME IS PART OF THE PAINTING」と2018年の「FONDANT」は、それぞれアートや菓子を題材にした遊び心に満ちた楽曲。一方、2000年の「The World's Weather」ではタイトルが示す通り自然をテーマにし、また、「Amazing Grace」や有名な霊歌「Deep River」などのメロディを使った2007年の「マイティ・リバー」では、人々の苦しみも希望も表現してきた音楽の歴史を、大河の流れになぞらえる。ウォーレン自身も積極的にコミットしたという、ジョン・アンドルーズが指揮するBBCコンサート・オーケストラによる、鮮やかで生き生きとした演奏も、一つ一つの楽曲の魅力を存分に引き出している。