ニューヨーク出身で、イギリスでも長く活動してきたマレイ・ペライアはいくつもの賞を受賞してきた名ピアニストであり、その並外れた才能は多くの称賛を集め、後進たちに大きな影響を与えてきた。ペライアがレコーディングした膨大な音源の中には、モーツァルトやベートーヴェン、ショパンの協奏曲をはじめとする、音楽界の主要な賞に輝いた多くの名演がある。そんな彼は、メンデルスゾーンのピアノ曲も大切に演奏してきた。このアルバムはメンデルスゾーンの優美な小品集『Songs Without Words(無言歌集)』を収録したもので、ここではペライアの詩的なアプローチと旋律を奏でる絶妙なタッチが本領を発揮している。さらに本作ではその前後に配置された、天上の響きを奏でるバッハや、シューベルトの歌曲のリストによるピアノ独奏版も楽しむことができる。