ジャン・ヌーヴェル設計によるコンサートホール、フィルハーモニー・ド・パリが2015年1月にオープン。その印象的なデザインの生み出す見事な音響効果を、オープニングコンサートのレコーディングで体感してほしい。このコンサートホールを新たな本拠地とするパリ管弦楽団が、音楽監督パーヴォ・ヤルヴィのもと変化に富んだプログラムでフレンチシンフォニーの真髄を見せつけている。エクトル・ベルリオーズ "幻想交響曲"、アレクサンドル・ボロディン "だったん人の踊り" の鳥肌が立つようなパフォーマンス。エドガー・ヴァレーズ "チューニング・アップ" のユーモアあふれるリフ。モーリス・ラヴェル "ダフニスとクロエ" 第2組曲のうっとりするようなコーラス。そして、ティエリー・エスケシュ "管弦楽のための協奏曲" の初演が、生命を思わせる美しいリズムでプログラムを重厚に締めくくる。
作曲者