ヨハン・ネポムク・フンメル
- Duo Savigni、 Enrica Savigni、 Laura Savigni
- Anders Muskens、 Elia Celegato、 Florencia Gómez
バイオグラフィー
モーツァルトの弟子であったヨハン・ネポムク・フンメルは、驚異的な能力を持つ鍵盤の天才だった。1778年にウィーンで生まれた彼は、わずか10歳にして5年間に及ぶヨーロッパ演奏旅行へと出発している。ウィーンに戻るとベートーヴェンと親交を結び、ハイドンの後継者としてエステルハージ家の音楽監督に就任した。人生終盤の20年間はワイマールでカペルマイスターとして過ごし、この街を最も近代的な音楽と文化の一大拠点へと発展させている。彼の音楽の多くはピアノを核としたものであり、モーツァルト風のエッセンスがそこここに感じられる10の協奏曲や、ソロピアノのための作品、室内楽曲がある。また、ミサ曲やオペラ、バレエ音楽などもあるが、意外なことに交響曲は遺していない。彼の音楽の真骨頂は、印象的なメロディと名人芸だったが、後年には、リストや他のロマン派の音楽家たちによる鍵盤音楽の華やかさに追い越されつつあると感じていたとされる。とりわけ広く知られているフンメルの作品は、優雅な『トランペット協奏曲』であり、この曲はクラシック音楽の重要なレパートリーの一つとして受け継がれてきたが、他の曲の多くは最近になって再発見されたものである。