バルダッサーレ・ガルッピ
バイオグラフィー
1706年にベネチアのブラーノ島で生まれた作曲家で鍵盤楽器奏者、バルダッサーレ・ガルッピは、生地にちなんで付けられた「イル・ブラネッロ」というニックネームで親しまれた。ガルッピは、18世紀に存在していたあらゆるジャンルにまたがる膨大な数の楽曲を遺しており、現在ではヴィキングル・オラフソンも取り上げた鍵盤楽器のためのソナタや、室内楽曲、ギャラント様式による色彩豊かな協奏曲などが比較的多く録音されている。しかし、生前のガルッピは“オペラ・ブッファの父”と呼ばれる存在であり、当時のベネチアではNiccolò Jommelli(ニコロ・ヨンメッリ)に次ぐ人気を誇るオペラ作曲家だった。またその一方で、ベネチアのいくつかの宗教施設で楽長などを務めた彼は、多くの聖楽も作曲している。華やかな音楽家人生を送ったガルッピは、1785年に78歳でこの世を去った。