- エディターのおすすめ
- 1981 · ナッシュ・アンサンブル
ルイ・シュポーア
- Martim Barbosa、 Julien Chun-Yen Lai、 Yebin Seo、 Reiner Wehle、 Gents Madrigaalkoor、 Seoyoung Lee、 Panagiotis Marios Giannakas、 フランダース交響楽団、 サビーネ・マイヤー、 Desguin Quartet
- Linda van Coppenhagen、 David D1 Grant、 Friederike Von Oppeln-Bronikowski
バイオグラフィー
ルイ・シュポーアは音楽史におけるヤヌス(ローマ神話に登場する前と後ろを向く二つの顔を持つ神)のような存在だ。彼の音楽は、古典派時代の形式と簡潔さを顧みると同時に、ロマン派のより豊かな表現力にも目を向けている。シュポーアは、多作な作曲家であり、非常に優れたバイオリニストでもあった。また、バイオリンの顎当てや楽譜に書き込むリハーサルマークを発明し、指揮棒を使用したごく初期の指揮者の内の一人となるなど、進取の気性に富んだ人物としての一面も持っていた。1784年にブラウンシュヴァイクで生まれたシュポーアは、ドイツ各地で宮廷楽長や劇場の指揮者などを務めながら、長期間滞在したウィーンではベートーヴェンと親交を深め、ロンドンではロイヤル・フィルハーモニック協会と共演するなど、国外でも音楽家人生の重要な時間を過ごしている。その中で、いくつものオペラ、10の交響曲(未完のものを含む)、36の弦楽四重奏曲、そして18のバイオリンコンチェルトを含む数多の協奏曲を作曲した彼は、同業者たちから当時最高の作曲家の一人とみなされていた。その後はロマン派の大作曲家たちの台頭もあり、彼が1859年に亡くなるとその音楽は次第に忘れられてしまったが、長い時を経て、1980年代以降には楽曲のレコーディングやオペラの上演が急増し、シュポーアの評価は再び高まりを見せている。