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カール・ニールセン
プレイリスト
バイオグラフィー
カール・ニールセンは、1865年にデンマークの地方の簡素な家で、12人きょうだいの7番目の子どもとして生まれた。アマチュアのフィドル奏者でトランペッターだった父親は幼い息子が発揮したヴァイオリンの才能を後押しし、またニールセンは少年時代に、地元の軍楽隊でラッパとアルトトロンボーンを演奏していた。コペンハーゲンの王立デンマーク音楽アカデミーでヴァイオリンを学んだ後は、デンマーク王立管弦楽団のヴァイオリン奏者として活動している。ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスをはじめとする後期ロマン派の音楽を嫌った彼は、ブラームス、ドヴォルザーク、ベートーヴェン、モーツァルトを好んでいた。1888年にコペンハーゲンのチボリ公園で行われたコンサートで初演された弦楽のための『小組曲』では、彼が長い間親しんできた伝統音楽の飾らない雰囲気とクラシック音楽の技法を見事に融合させている。プライベートでは、パリで出会ったデンマーク人彫刻家、アネ・マリーイ・ブローダーセンとフィレンツェの教会で結婚し、コペンハーゲンに居を構えた。ニールセンは、教育者や指揮者としての活動の傍ら、六つの交響曲やその他の管弦楽曲、ヴァイオリン、フルート、クラリネットのための協奏曲、四つの弦楽四重奏、合唱曲、そして、その多くがデンマークの音楽教育に使われている歌曲など、かなりの数の作品を発表している。中でも『交響曲第4番』(1916年)と『第5番』(1922年)は、類まれなパワーと卓越した作曲能力を示す作品であり、また『Maskarade(仮面舞踏会)』(1906年)は、デンマークの国民的オペラとして長く広く愛され続けている。1931年に心臓発作で亡くなる前にニールセンが完成させた最後の作品は、オルガンのための壮大な楽曲「Commotio(コンモツィオ)」だった。