交響曲第2番 ハ短調

“復活”

マーラーが大いなる芸術的野心を抱いていたことは間違いない。大規模な合唱とオーケストラのために書かれた『復活』ことマーラーの『交響曲第2番』(1888~1994年)は、紛れもない死の描写(マーラーが遺した葬送行進曲の中で最も暗いものの一つ)で始まり、復活と永遠の命にささげる合唱で終わる。その間に『交響曲第2番』は、恐怖、愛、悪夢、そして審判の日を見事に喚起させながら心をつかむ旅を描き、大いなる肯定で幕を閉じる。ベートーヴェンやワーグナーからヒントを得たマーラーは、ロングタームで主題を展開させるという抽象的にも聴こえる手法を用いて、単に心をつかむストーリーを語るのではなく、哲学的な結末へと私たちをいざなうような音楽を創造したのだ。では、一体それはどのような物語なのだろうか。ある時、マーラーは、『復活』の合唱の宗教的な象徴性を文字通りに捉えてはいけないと主張した。それは今ここにあるメッセージであり、現世を存分に生き抜くための案内状なのだと。そして最後の壮大なクレッシェンドで“神のもとへ、神のもとへ”と恍惚(こうこつ)とした声で歌う合唱を聴くと、それがマーラーの真意であると感じざるを得ない。しかし、そのような分析は音楽を聴いた後にすればよい。音楽が鳴っている間は、その燃えるようにエモーショナルな表現に身を任せ、豊かなイマジネーションとパワフルな音世界を大いに楽しめばよいのだ。

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