17世紀後半から18世紀初頭にかけて教会がオペラを禁じると、作曲家たちはオペラの華麗さや洗練さを感じさせるカンタータ、オラトリオ、モテットなどを創り出した。本作では、そうした背景を持つ当時のローマに光を当て、実力派の古楽アンサンブル、コンチェルト・イタリアーノがバロック期の数々の作品を演奏している。サンドリーヌ・ピオーの荘厳な歌声によるA.ストラデッラのオラトリオ「San Giovanni Battista」からの"Queste lagrime, e sospiri"という作品は、このアルバムのコンセプトを的確に表す作品。また、アレッサンドロ・スカルラッティの世俗的なカンタータ「Su le sponde del tebro」の全曲演奏は非常に貴重なものといえる。さらにはローマで交流のあったコレッリとヘンデルの管弦楽や、G.ムファットによる美しい"Ciacona"なども聴くことができる。