主に英語圏で『The Emperor』(日本では『皇帝』)という通称で知られるベートーヴェンの『ピアノ協奏曲 第5番』は、1811年にライプツィヒで公開初演された。それからおよそ200年後に録音されたこのウィーン·フィルハーモニーによるパフォーマンスは、『皇帝』の並外れた高潔さや壮大さを余すところなく伝えてくれる。威厳あふれる雰囲気を生み出す表現が印象的な第1楽章と第3楽章がいずれも非常に力強いものであるのに対して、その間に挟まれた第2楽章はまるで時が止まったかのように感じさせる壮麗な瞑想曲に仕上がっており、ベートーヴェン作品の中でも最も神々しくゆったりとした楽曲の一つとなっている。幾度となく共演を重ねた音楽的パートナーである、米国の作曲家で指揮者レナード·バーンスタインとポーランドの偉大なピアニスト、クリスチャン·ツィメルマンはこの大作『皇帝』と堂々と渡り合い、ベートーヴェンの創造性を浮き彫りにする見事な演奏を披露している。
作曲者
ピアノ
指揮者
オーケストラ、交響楽団