今は亡きアイスランドの作曲家Jóhann Jóhannssonとドイツ出身の画家Thilo Heinzmannは芸術、政治、哲学からプライベートな事柄に至るさまざまなテーマについて、4年間にわたり深い対話を行った。その結実として生まれたのが本作「12 Conversations with Thilo Heinzmann」である。Jóhannssonは得意のエレクトロニックやデジタルエフェクトを一切使用せず、弦楽四重奏のみでこの12の楽章からなる美しい音楽詩を描き出した。幅広いテーマによる対話はそれぞれに彼が影響を受けた多様な音楽のエッセンスを用いて表現されている。"Stuk"は強烈な鼓動のミニマルミュージック、"Lacrimosa"の様式美とピュアなメロディはバロック音楽、"Manifest"のシンプルな美しさは古の宗教歌といった具合だ。生前のJóhannssonと共演していたEcho Collectiveは、時に胸が張り裂けそうな作品の音世界に生命と活力を与えている。
作曲者
アンサンブル