シューベルトが「八重奏曲」を完成させた1824年は、彼にとって精神的にも肉体的にも苦難の時期であった。にもかかわらずこの作品が明るく、楽観的な雰囲気にあふれているのは興味深い。演奏に1時間ちょっとを要するこの長大な室内楽は、シューベルトの作品の中でも傑作の一つとして位置付けられている。第1楽章では弦楽器と木管楽器が高音域から低音までをバランスよく奏で、わずか8つの楽器でベートーヴェンの交響曲のような響きを醸し出す。クラリネットが印象的な荘厳で美しさをたたえた第2楽章の「Adagio」はモーツァルトを彷彿させ、活気に満ちた第3楽章のスケルツォ、風格ある第4楽章の変奏曲、上品なメヌエットの第5楽章、そしてワーグナーを垣間見るような情熱的な最終楽章へと続く。名プレイヤーたちのウィットと情熱、そして魅力的なアンサンブルを聴くことができる作品だ。
作曲者
ファゴット
クラリネット
コントラバス
ホルン
アンサンブル