このアルバムはピアニストのヤン・リシエツキにとって、ショパンの作品としては3作目、ドイツ・グラモフォンにおいては8作目のリリースとなる。本作を発表した時点で26歳の彼だが、すでに経験豊富なレコーディングアーティストともいえるだろう。2020年10月、ベルリンで1週間かけて録音された本作でのショパンは、リラックスした雰囲気に包まれたセッションとなり、安らぎ感が手に取るように伝わってくる。リシエツキはその若さに似合わぬ奥深く繊細な感覚で旋律を奏でるなど、歌心あふれる華やかな夜想曲集の演奏でひときわ輝きを放つ。有名なショパンの遺作の「C Minor」や「C-Sharp Minor」にも、さらには知られざる曲においても、作品本来の姿が録音に込められており、ノクターンの理想的な演奏を味わうことができる。
作曲者
ピアノ