絹糸を思わせる繊細さと高貴なきらめきを持つ音色が、ベートーヴェンの『ヴァイオリン協奏曲』に新鮮な輝きを与える。ドイツ出身のヴァイオリニストVeronika Eberleは、2006年のザルツブルク復活祭音楽祭で大きな注目を集めた。当時17歳だったEberleはサイモン・ラトルに紹介されるという栄誉を受けてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共に演奏を披露し、喝采を浴びたのだ。演目はベートーヴェンの『ヴァイオリン協奏曲』だった。それ以来、この曲は彼女の最も重要なレパートリーの一つとなっている。本作は成長を遂げたEberleが満を持して再びラトルと手を組み、この崇高な大作を録音したもの。印象的なのは、Eberleのヴァイオリンが、激しく力強いパフォーマンスが求められる場面においても、歌心にあふれた穏やかな旋律を奏でるときにも、決して気品と優雅さを失わずに楽曲を表現していくことだ。また、現代ドイツの作曲家Jörg Widmannが書き下ろしたカデンツァも、この歴史的名作に今日性を加味している。
作曲者
ヴァイオリン
オーケストラ
指揮者