カナダ出身のピアニスト/作曲家による『Néo-Romance』は、感性の赴くままに描かれた水彩画を思わせる魅力にあふれるピアノソロ作品集。14曲の無言歌を集めたこのアルバムでは、身を委ねたくなるような安らぎある音楽的空間が、時にハープと見紛う独特なピアノの音色で奏でられ、ジャンルの枠を超えた美しい世界が展開される。Alexandra Stréliskiのメロディに対する感覚は真に迫ったものがあり、どの曲もハーモニーとリズムのきめ細かさが優しくメロディを包み込む。例えば「The hills」や「BORDERS」を聴くと、極めてシンプルなメロディが、緩やかに波打つ音のベッドに浮かんでいるかのようで、音楽の起伏や揺らぎが強く感じられる。初夏の涼やかな優しい光の中に咲く美しい花が目に浮かぶようだ。
作曲者
ピアノ