インスピレーションにあふれたこのアルバムは、『Tenebrae Responsories』と世界初録音の「I Saw Eternity the Other Night」をはじめとするジェイムズ・マクミランの作品、そしてバッハによる3曲のモテットで構成されている。声楽アンサンブル、テネブレの歌手たちは、冒頭の「Komm, Jesu, komm(来たれ、イエスよ、来たれ)」を愛情たっぷりに歌っており、救世主に対し地上の苦しみを終わらせるように“要求”するのではなく、“懇願”する。また、スコットランド出身の現役作曲家であるマクミランによる『Tenebrae Responsories』の 「Tradiderunt me」と「Jesum tradidit impius」では、裏切られたイエスが抱いた、世界を変えるほどの深く大きな心の痛みを見事に表現している。そして、テネブレは、バッハの「Jesu, mein Freude(イエス、わが喜び)」においては瞑想(めいそう)的でドラマチックな解釈によって、また、マクミランの「Miserere」においては心に染みるオープニングや同じテキストによるアレグリの楽曲を思わせる揺らめく光のような美しい響きによって、聖なる言葉との深いつながりを精巧な演奏へと昇華させている。
作曲者
指揮者
合唱団