あるテーマに関連する多彩な作品を集めたアルバムを、試行錯誤の末に形作られたものの典型のように考えている人にとって、『Truth in Our Time』は衝撃的な作品かもしれない。四つの対照的な作品は、それぞれにテーマに対して、驚くほど、いや、ある種の違和感を覚えるほど異なる解釈を示している。コルンゴルトの官能的で魅惑的な『ヴァイオリン協奏曲』(カリスマ性あふれるヴァイオリンはジェイムズ・エーネスによるもの)と、ショスタコーヴィチによる辛辣(しんらつ)で危ういユーモアを有する『交響曲第9番』は、いずれも1945年の名作でありながら、自然に共存できるようには感じられない。ニュースを見れば誰でも分かる通り、さまざまな困難を抱えている現代において、“真実”は論争の的である。指揮者のアレクサンダー・シェリーがApple Music Classicalに語るところによると、オタワを拠点とするCanadian National Arts Centre Orchestraが目指すのは、まさにこのような扱いにくいテーマやプログラムなのだという。彼が指摘するように、このアンサンブルは「連邦政府から直接資金援助を受けているカナダの国立オーケストラ」である。そのため、シェリーは「営利団体にはなかなかできないこと、つまり作曲家や新しい音楽に関するリスクを負うことを行う責任がある」と感じているのだ。従ってこのライブアルバムの主役は、フィリップ・グラスに対して特別に委嘱した新作『Symphony No. 13』であり、アルバムの冒頭を飾るのはもう一つの新作であるカナダの作曲家ニコール・リジーの新作「Zeiss After Dark」となっている。3曲目では、ケベックのアーティストYaoが自作の詩「Strange Absurdity」を朗読する。『交響曲第9番』は、第2次世界大戦後のソ連当局が、ショスタコーヴィチにスターリン主義的で勝利を賛美するような作品を求めていたことに対する作曲家からの反撃だった。シェリーは第1楽章や終楽章を「エッジが効いていて、痛烈である」と評す。一方、緩徐楽章では、ショスタコーヴィチと彼の同胞が恐ろしい紛争の後に感じていた悲しみが吐露されている。「しかし」とシェリーは言う。「実際に彼が指示するテンポで演奏すると、とても速い。確かに悲しく、メランコリックなのですが、真に悲しむ時間を持つことは許されていないのです」他の曲はどうだろうか。シェリーはLizéeの作品「Zeiss After Dark」について、スタンリー・キューブリック監督による1975年の映画『バリーリンドン』のとあるシーンにインスパイアされた「一口のお楽しみ」と表現している。「照明はろうそくのみ」だったというこのシーンは、キューブリックの強いこだわりによりZeiss(ツァイス)社の特殊なレンズで撮影されたことで知られている。また、コルンゴルトの協奏曲は戦争の終結と共に書かれたもの。彼は、ナチス政権が崩壊するまで演奏会用の作品を書かないと誓った作曲家だ。この曲についてシェリーはこう語る。「閉塞感のある空間に新しい酸素が押し寄せてくるような感覚があるのです」そして、フィリップ・グラスの交響曲だ。これは本作のプログラムに合わせて特別に書かれた唯一の作品だが、シェリーはその「意味」を説明することをためらっている。彼はグラスに対して「プロジェクトの意図と文脈」を語ったが、それに対する「適切な応じ方」は作曲家次第だと感じたという。つまり、解釈はリスナーのみなさんに委ねられているということだ。