大胆さと緻密さを併せ持つ表現で知られる名指揮者キリル・ペトレンコとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、ヨハネス・ブラームスの労作を圧倒的な説得力をもって奏でる。ブラームスは畏怖の念すら抱いていたベートーヴェンによる一連の偉大な交響曲を意識するあまり、自身の『交響曲第1番』の着想から完成までに約20年もの歳月を費やした。しかし、そのかいあってこの作品はブラームスの交響曲の中でも特に人気が高いものとなっている。本作に収録されている『第1番』は、2025年の9月にベルリン・フィルの本拠地であるフィルハーモニーでライブ録音されたもの。ペトレンコとこの名門オーケストラは、ブラームスが丁寧に紡ぎ上げた苦悩から歓喜へと向かうストーリーを鮮やかに描き出すと同時に、そこに深遠さを加味している。また、2024年の2月に同じくフィルハーモニーでライブ録音されたカップリング曲「悲劇的序曲」における、リズムとダイナミクスを自在に操りながら力強くリスナーを引き込む演奏は、まさにペトレンコの面目躍如といえるだろう。
作曲者
指揮者
オーケストラ
エグゼクティブ