コダーイ・ゾルターン

バイオグラフィー

1882年にハンガリーのケチケメートで生まれたコダーイ・ゾルターンは、幼い頃から民謡に親しみ、何十年にもわたって母国の地方を巡って村々に伝わる音楽を研究した。その成果は、聴き手の心に残る彼の音楽性にはっきりと表れている。コダーイの作品において大切なエレメントとなっているのは、親友だったベーラ・バルトークの楽曲と同様に、ハンガリー音楽のメロディとリズム、そしてモダニズムの和声である。それらは、オペラ『Háry János(ハーリ・ヤーノシュ)』(1926~1927年)の組曲版や、『Galántai táncok(ガランタ舞曲)』(1933年)、『Fölszállott a páva - Variációk egy magyar népdalra(ハンガリー民謡「孔雀は飛んだ」による変奏曲)』(1939年)といった代表的な作品においても重要な役割を果たしている。また、彼に国際的な名声をもたらした『Psalmus Hungaricus(ハンガリー詩篇)』(1923年)や、『Budavári Te Deum(ブダ城のテ・デウム)』(1936年)、『Missa Brevis(ミサ・ブレヴィス)』(1942~1944年)などの作品に顕著に表れている通り、コダーイは、グレゴリオ聖歌や、16世紀末のポリフォニーに見られる和声的な発想を取り入れた対位法にインスピレーションを受けた作品も生み出した。さらに、作曲家、民族音楽の研究家であっただけでなく、優れた教師でもあったコダーイは、小中学校で音楽を教えるための“コダーイ・メソッド”を確立するなど、教育者としても大きな功績を遺している。

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