フランスのピアニスト、ベルトラン・シャマユはこのアルバムで、風変わりでありながら時代を超越した美しさを持つピアノ曲を生み出したエリック・サティと、このフランスの作曲家に強い影響を受けたとされるもう一人の個性派音楽家ジョン・ケージの楽曲をイマジネーション豊かにカップリングした。その結果、本作は驚くほど説得力を持つ魅惑的な作品に仕上がっている。シャマユは「All Sides of the Small Stone」でリサイタルの幕を開ける。この曲はサティにインスパイアされた魅力的な曲で、ケージがいたずらで弟子の楽譜の間に紛れ込ませたものだと考えられている。これ以外のケージの曲にサティ風のものはないが、両者の曲は、瞑想的な性格や、メインストリームとは一線を画したリスナーの興味を引き付ける雰囲気を共有している。サティの作品では、『Gymnopédies』や『Gnossiennes』などの代表作から、それほど広く知られていない、大胆なハーモニーが特徴の曲も取り上げられている。シャマユの演奏は、一見ストレートだが、繊細なタッチを含むものであり、そのうっとりするような表現でリスナーを引き込む。