『ファイナルファンタジー』シリーズをはじめ、数多くの名作ゲーム音楽を生み出してきた作曲家、植松伸夫が、クラシックの名門レーベルDecca Classicsから発表した初のオリジナルコンサート作品。『メレグノン』とは、植松と20年来の親交を持つドイツのプロデューサー/アーティスティックディレクター、トーマス・ベッカーが手掛ける、“実在しないゲーム作品の架空のサウンドトラック”をコンセプトにした“シンフォニックファンタジープロジェクト”。本作は児童文学作家フラウケ・アンゲルによる新たなオリジナルストーリーを基に、植松が音楽を書き下ろした“シンフォニックフェアリーテイル(交響おとぎ話)”に仕上がっている。氷に閉ざされた王国を舞台に、心を宿した小さな木製ロボットのキュゴが、自分を創造した発明家ヌオビを捜して冒険の旅へ。永遠の冬を支配する“氷風の踊り子”に立ち向かいながら、凍てついた世界に温もりを取り戻そうとする勇気と希望の物語が描かれている。
楽曲は全25曲。躍動感あふれるヴァイオリンが印象的な「いたずら好きな発明家・ヌオビ」、フルートの音色が美しい「好奇心いっぱいの木製ロボット・キュゴ」など、登場人物それぞれにオーケストラの楽器と固有のメロディが与えられ、音楽と物語がリンクするRPG的手法が取り入れられている。演奏はロンドン交響楽団、指揮はエッケハルト・シュティーアが担当し、ロンドンのアビーロードスタジオで録音。日本版では、植松が主宰する“植松伸夫 con TIKI”のメンバーとしても知られる声優の戸塚利絵によるナレーションを収録し、日本のファンにとっても物語を体験しやすい構成となっている。音楽で世界中のゲームファンを魅了し続ける植松が、進化を続けるゲーム音楽の世界にまた新たな扉を開いた、記念碑的な作品といえる。