ニコライ・リムスキー=コルサコフ

バイオグラフィー

19世紀の民族主義的な作曲家たちの中で、豊かな色彩とおとぎ話のような夢見心地の雰囲気という点において、ニコライ・リムスキー=コルサコフに匹敵する者はいないだろう。チャイコフスキーの方がより情熱的で、ムソルグスキーの方がより大胆なリアリズムを打ち出していたかもしれないが、リムスキー=コルサコフはオーケストラというキャンバスに豪華なサウンドを描き出すことを誰よりも得意としていたのだ。交響組曲『Scheherazade』は、アラビアの説話集『千夜一夜物語』のストーリーを、ドラマチックに、豪華に、ムーディに音楽で表現したもので、発表から現在に至るまで、長い間聴衆に愛され続けている。また、民話から題材を取った『The Legend Of The Invisible City Of Kitezh』や『The Golden Cockerel Suite』も、繰り返し再演されている。1844年にサンクトペテルブルク近郊の軍人貴族の家に生まれたコルサコフは、当初は音楽の道に進まず、ロシア海軍に入隊した。この頃目にした異国の地の情景は、後になって彼の音楽に描かれることになる。音楽院などでの教育は受けなかったが、ストラヴィンスキーをはじめとする教え子たちから尊敬を集める音楽教師としても活躍し、歴史的研究書『管弦楽法の基本』は現在も読み継がれている。リムスキー=コルサコフは1908年、彼が愛したロシアの田園風景の中に建つ自邸で亡くなった。

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