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- 2019 · ヴァンゲリス
ヴァンゲリス
アーティストとしての最新アルバム
- The National Opera of Greece Choir、 Palamidi and Percussion Ensemble、 LONDON METROPOLITAN ORCHESTRA、 キャスリーン・バトル、 ブレイク・ニーリー、 ジェシー・ノーマン、 Athens Opera Choir、 ヴァンゲリス
バイオグラフィー
ギリシャ出身の作曲家/マルチプレイヤーのヴァンゲリスは、3、4歳の頃に自宅のピアノを弾き始め、インスピレーションの赴くままに作曲もするようになったが、アカデミックな音楽教育を受けることはなかった。1960年代終盤からパリやロンドンを拠点にいくつかのロックバンドで活動し、1970年代の前半には、プログレッシブロック界屈指のバンド、イエスのジョン・アンダーソンとのコラボレーションも行っている。この頃からソロアルバムをリリースしつつ、映画のサウンドトラックも手掛けるようになり、1981年の映画『Chariots of Fire(炎のランナー)』の音楽で一躍世界的な名声を手にした。その後も『Antarctica(南極物語)』『1492 - Conquest of Paradise(1492 コロンブス)』『Blade Runner』などの映画音楽を作曲している。また、国際的なイベントに楽曲が使用されることも多く、2002年に開催されたFIFA 日韓ワールドカップに際して書き下ろした公式テーマ曲は、日本でも大ヒットを記録した。ヴァンゲリスによるシンセサイザー音楽が持つ最大の特徴の一つである壮大なスケール感は、幼い頃から抱いていた宇宙に対する強い憧れに端を発するものであり、欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機ロゼッタにインスパイアされたアルバム『ロゼッタ』(2016年)やNASAの木星探査機ジュノーをテーマにしたアルバム『Juno to Jupiter』(2021年)などの作品も遺している。晩年まで創作意欲を失うことがなかったヴァンゲリスは、2022年に79歳でこの世を去った。