- エディターのおすすめ
- 1977 · クラウディオ・アラウ
クラウディオ・アラウ
プレイリスト
バイオグラフィー
1903年にチリのチヤンで生まれたアラウは、8歳の時に政府の奨学金を得てベルリンに留学し、リストの弟子だったMartin Krauseに師事した。1928年に録音されたバラキレフの「Islamey(イスラメイ)」を聴けば、若きアラウの燃えるようなビルトゥオーゾぶりに触れることができる。しかし、年を重ねるにつれ彼の演奏は豊かで落ち着きのあるものとなり、非常にゆったりしたテンポで奏でることも多くなった。キャリア後半の数十年間には、ベートーヴェン(特に先見性に満ちた後期のソナタにおける緊張感とディテールが印象的)、ショパン、シューマンの偉大なピアノ曲集や、初期ブラームス、後期シューベルトの作品をはじめとする、大量の楽曲を録音した。中でもおそらく最も重要なレガシーは、1970年代と1980年代に録音された一連のリスト作品であり、ここでのアラウは、リストの作品が持つ技巧的な華やかさと、その陰に隠れてしばしばないがしろにされてしまう真の高貴さを両立させる演奏を披露している。妥協することなく音楽の真理を追究したアラウは、晩年まで活動を続け、1991年にこの世を去った。