- エディターのおすすめ
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ダニエル・ホープ
バイオグラフィー
イギリスのヴァイオリニスト、ダニエル・ホープが持つ、音楽にまつわるあらゆることに対する飽くなき意欲は、現在のさまざまなメディアやテクノロジー、そして多様なスタイルの楽曲を取り込んだ多面的なキャリアによく表れている。アイルランドにルーツを持つホープは1973年に南アフリカで生まれ、イギリスのサリーにあるユーディ・メニューイン音楽学校で学んだ。名門三重奏団ボザール・トリオのメンバーとしても活動したキャリアの初期にリリースした、明確なテーマを持った二つのアルバム、2003年の『Forbidden Music』(ナチスに捕らえられたユダヤ人作曲家たちがひそかに書いた作品を紹介)や、2004年の『East meets West』(シャンカール、バルトーク、ラヴェル、シュニトケ、ファリャによる多彩な楽曲を収録)は、彼のその後の活動を予感させるものだった。レコーディングで取り上げるのは、バッハ、ヴィヴァルディ、モーツァルトから、ロマン派、フランスの名曲、アメリカ音楽、映画音楽、さらにはシルヴェストロフ、ペルト、グラス、リヒター、エイナウディといった現代の作曲家による楽曲など、実に幅広い時代とジャンルの音楽だ。一方、2013年にはテレビのドキュメンタリー番組『The Secrets of the Violin』のプレゼンターを務め、2020年のロックダウン中には、ベルリンの自宅をはじめとする各所でのパフォーマンスをフィーチャーした『Hope@Home/on Tour』や、若い音楽家の才能を称える『Hope@Home Next Generation』といったオンラインシリーズで、演奏とプレゼンテーションのスキルにさらに磨きをかけるなど、その活動は多岐にわたっている。