金子三勇士

バイオグラフィー

演奏活動の中心にリストの作品を置くピアニスト、金子三勇士は、並外れて高度な技術と、楽曲に対して最大限の敬意を払いながらも、そこから作曲家自身も気が付いていなかったかもしれない魅惑的な物語を引き出し、それをリスナーの心に優しく届ける表現力を兼ね備えている。1989年に日本人の父とハンガリー人の母のもとに生まれた金子は、6歳でハンガリーに渡り、バルトーク音楽小学校を経て11歳で国立リスト音楽院大学に入学。帰国後は東京音楽大学でさらに研さんを積んだ。2008年にはバルトーク国際ピアノコンクールで優勝し、注目を集めた。それ以降は、多くの世界的な指揮者たちと共演し、日本はもとより、ヨーロッパ、ロシア、アメリカ、中国などで演奏活動を展開。録音では、『リスト・リサイタル』(2019年)、『プレイズ・リスト』(2010年)といったアルバムに象徴される通り、リストを軸にしながら、彼の友人だったショパン、リストが尊敬してやまなかったベートーヴェンの作品などを取り上げて、高い評価を得ている。また、子どもたちに生の音楽を届けるためのアウトリーチ活動に取り組む姿も、金子の音楽家としての姿勢を象徴する一つだといえるだろう。