ノルウェー出身の作曲家/ピアニストのオラ・イェイロは、まだ幼い頃の1980年代、父親が聴いていたジャズに感化され、独学で音楽を始める。当時聴いたキース・ジャレットの影響は、イェイロがアメリカのジュリアード音楽院で学んだ後にも色濃く残っていた。しかし彼は即興的なジャズの道を進むことはなく、完全な楽譜のある音楽へと転向し、ピアノ曲や交響曲を書くようになる。そして現在、彼の名前は多くの合唱曲によって広く知られている。ミニマリズムやチェンバージャズの要素を取り入れながらも、ポリフォニーの悠久の歴史に最大限の敬意を表し、幽玄さと高揚感の絶妙なバランスを保つ楽曲を生み出すイェイロの作曲技巧は、実に見事なもの。このプレイリストでは、ヴォーチェス8、ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団、テネブレなど、現代屈指の合唱団による音源をメインに、イェイロ自身が奏でるソロピアノのための作品も楽しむことができる。