イギリス生まれのソプラノ歌手で、中世ルネサンスから古典派までのいわゆる古楽を得意とするエンマ・カークビー。彼女はソロ、リュート奏者とのデュオ、声楽アンサンブルの一員など多岐にわたって幅広く活動している。カークビーの歌声は、ノンビブラート唱法を基調とした透明感にあふれ、やさしさと慈しみを帯びているのが特徴。経験を積み重ねることで加わった円熟味さで聴き手の耳と心を静かに温める彼女の美しい音世界は、多くのファンや専門家から天使や聖母を引き合いに出されるほどのもの。